インドネシア・ロンボク島への旅(2001.4.13〜4.15)

by Horipa

4月13日(金)

4/5〜4/12までインド・ニューデリーへの出張へ行って帰ってきて、次の日にインドネシア・ロンボク島へ旅行に行くというスケジュール的にも体力的にもハードなもの(?)となってしまった。
出張の方は急遽決まったのでどうしようもなかったのであるが。

4月13日はインドネシアではイースターの祝日。イスラム教徒が約90%を占めるインドネシアであるが、国教は定められていないので、キリスト教や、仏教、ヒンドゥー教の重要な日も祝日となる。
ということで、今回は日曜日までの三連休となるのである。

朝6時半に家を出発。自家用車で運転手に空港まで送ってもらうので何とも樂である。インドネシアに滞在している間のみの醍醐味。

フライトは8:35発のGA420便(ガルーダ航空)。空港では出発約1時間前にチェックインが必要となる。
空港までの高速道路はスムーズであったので予定どおりに空港着。
三連休になるとあってか、空港カウンターは結構な人でであった。特にバリのデンパサール行きのガルーダカウンターはかなり混雑していた。ジャカルタ在住の外国人、特に日本人が多く見られる。

ロンボクのマタラム行きのカウンターはすいていた。
出発まではガルーダの空港ラウンジでくつろぐ。エコノミークラスの乗客でも、CITIBANKのゴールドカード保持者は無料で利用できることになっている。このゴールドカードはこちらで作ったので、会費も日本に比べれば安いし(インドネシア人にとっては高いはず)、審査基準もゆるい。ゲートで待っているのは暇なので、このサービスはありがたい。軽食も無料で食べれる。

マタラム行きの飛行機の機体は小さく、ほぼ満席であった。インドネシア人の団体客が多く乗っていた。
マタラム行きの便はウィークデーは一日一便、週末は二便となる。朝出発の便は中部ジャワのジョクジャカルタを経由してマタラムへ行くことになる。ジョクジャカルタまでは約50分。40分程のトランジット時間の後、マタラムへ。ジョクジャ-マタラム間は1時間15分。予定時刻の12:40にマタラムの空港に到着。
ちなみにジャカルタとロンボクの間の時差は1時間。(ロンボクの方が1時間進んでいる)。

マタラムの空港はジョクジャの空港より小さい。それゆえ、飛行機の離着陸も怖い。

さて、空港にはホテルの係員がピックアップに来てくれており、その車に乗り込む。私とマダムの1組だけであった。
ホテルの係員と思っていたが、実はホテルに入っているトヨタレンタカーのスタッフであることがわかった。
この運転手はこちらがインドネシア語で話しているのに、なぜかひたすら英語で喋りかけてくる。理由は良くわからないが、英語をしゃべる方がスタイタスが高いと思っているのであろう。ちなみにこの運転手はロンボク島の出身ではなく、ロンボクより更に東側のフローレス島の出身ということであった。ロンボクには出稼ぎに来たとのことであった。

空港から今回宿泊するNovotel Lombok(ノボテル・ロンボク)のある南部のクタという町までは車で約1時間かかった。普通多くの旅行者は、空港からほど近い、スンギギというエリアに向かうのであるが、敢えて辺鄙な場所を選んだのである。ロンボク島は初めてなのに、である。

道は全線ちゃんと舗装されていて、車窓から見える景色はいたってのどかである。ロンボクはバリ島よりも小さな島であるが、3000メートル級の山がある(リンジャニ山)。
ところで、バリ島の住民の大多数はヒンドゥー教とであるが、ロンボクはイスラム教である。

途中、運転手が気を効かせてくれて、ロンボクの織物を作っている作業場兼お土産屋に連れて行ってくれた。といっても、恐らくはここで我々が何かを買えば、その運転手にマージンが入るということは明らかなのであるが。ジャカルタでインドネシアじゅうの特産物を売っているスーパーがあるのだが、そこでも同じようなものが売っているので、事前に値段の調査をしていれば現地でも値引きの交渉の参考にできるのであるが、今回はその時間がなかったこともあり、適性価格がどれぐらいかわからなかったので、結局は何も買わなかった。

ホテルへは14時過ぎに到着。このホテル以外、周辺の歩いていける範囲には何もないという状況であった。想像はしていたが、かなり辺鄙な場所にあることには違いない。
外はジャカルタよりもかなり暑い印象を受けた。日差しも強いし、湿度もかなり高い。

フロントはオープンエアの野外にある点が面白い。ホテル自体はこじんまりしており、建物がロンボクのササック族という種族の伝統家屋を模倣しておりエスニックな風合いである。
フロントから
チェックインの際には冷たいおしぼりとウェルカムドリンクをサーブしてくれた。

今回は安いデラックスルームを取ったので、3階建ての普通のホテルタイプの部屋であったが、お金を出せば、ヴィラタイプの独立した部屋も利用できる。

余談であるが、インドネシアのホテルの料金には2種類ある。通常の外国人向けレートの他、インドネシア人及びインドネシアに6ヶ月以上滞在する外国人向けのレートである。この値段の差は大きく、たとえばこのホテルでも外国人向けレートは一番安いデラックスでもUS$150以上はするのであるが、後者のレートの場合、500,000ルピア(約7千円)である。バリ、ロンボクのホテルはインドネシアの他の地域に比べてかなり高い料金が設定されているが、それでもかなり安くなるのである。これはインドネシアに住んでいて一番うれしいことである。

さて、部屋に入ってみて最初に気がついたのはかび臭いこと。部屋自身はこぎれいでバルコニーもあるが、なぜかかび臭いのが難点であった。あとはバスタブがないことぐらいか。もっともバスタブがあってもいつもシャワーだけで済ませるのであるが。ビーチのプール
チェックインした後、とりあえずホテル敷地内を探検してみることにした。敷地内は小さいこともあってか、落ち着いた感じである。客層は欧米系の家族連れが多く、めずらしいことに日本人はほとんど見かけなかった。
敷地からビーチへはつながっており、宿泊客の多くはビーチサイドでのんびりとしていた。

プールは2箇所あり、左の写真はメインのプールでビーチに面しているものである。大きさは小さいが、一段わざと高くしてあるので、地面からはプールの存在が見えないようになっている。

非常に外が暑かったので、早速水着に着替えて、プールサイドでのんびり本を読むことにした。

夕方6時から7時までと夜10時から11時までは、プールの奥に見えるバーでハッピーアワーがある。我々も早速利用した。といっても、私は酒に弱いので、ビール1杯のみ。

夕食はホテルのレストランでビュッフェディナーを食べた。この日はシーフードフェアーで刺身や生牡蠣も食べれた。味はなかなかである。ノボテル系のホテルはフランス人のシェフが入っているのであるが、このはイタリア人のシェフも入っているようであった。
20時過ぎからは、ササック族の伝統舞踊のショーがあり、食事をしながら楽しめた。

4月14日(土)

朝食をすませてから、バイクを借りることにした。ホテル内にトヨタレンタカーのオフィスが入っており、なぜかレンタルバイクも借りれるようになっていた。
1時間15,000ルピア(約200円)ということで割安だったので、とりあえず借りることにした。ただし、バイクは2台しかないということであった。また、バイクの場合は、保険は無保険であるという説明があった。

受付の人によると、とりあえず、ホテルの周辺のビーチを運転するのであれば、免許証がなくても良いということらしい(本当はダメであるが)。ちなみに、インドネシアでは国際免許証は通用しないので、持参してもあまり意味はないのであるが、国際免許証を知らない現地警官も多いので、適当に言い訳をすれば、国際免許証でも、免許証がないよりはましである。
私は、国際免許証ももっているし(もうすぐ期限が切れるが)、インドネシアのバイク免許も持っている(正式にいうと、購入した)。Honda Supra

バイクの種類はホンダ・スプラ110cc。インドネシアで現地生産のバイクで、いわゆるカブタイプのバイクである。レンタル用バイクの見てみたが、それはひどかった。
1台はブレーキの遊びの調整がされておらずゆるゆるであったのとタイヤの空気圧が低すぎる、バックミラーが1本しかない。
もう1台はウィンカーがつかないのと、どうもバッテリーがかなり弱っている印象があった。
30分ぐらいかけてどちらが良いか試乗してみたのであるが、何もない所でバッテリーがあがったら怖いので、結局前者のバイクにした。ドラムブレーキの調整は簡単なので自分でやった。
出発するまでに汗をたくさんかいてしまった。アジアで車やバイクをレンタルする際には十分気をつけて下さい。

Madam at Tanjung Anマダムとタンデムでいざ出発。

先にガソリンを入れることにした。といっても、近辺にはガソリンスタンドがなく、道端でポリタンクに入れられているガソリンを買う事になる。1リットルあたりの値段は取りあえずは、普通のガソリンスタンドの料金プラスαで交渉することとなるが、実際にポリタンクに正しい量が入っているかどうかということはわからないので、実際より少ない量で売っているに違いない。
不純物が入っているのか(?)、ガソリンをタンクに入れるときに、濾過装置を使っていれている。まあ、レンタルバイクなのでどうでもよい。
ガソリンを入れた後、とりあえずは、インドネシアで最も美しい砂浜の一つとしてあげられている、タンジュン・アンというところへ向かった。
ホテルからは約10分ぐらいで到着するが、しばらくは舗装された1.5車線を走る。アップダウンがあり、まあまあの道である。しかし、途中からは砂利道になって走りにくい。オフ車に乗りたいところであるが、現地の人たちは平気でタンデムで走っていた。

浜辺には数名の欧米人が横たわっていて、その周辺を物売りの子供達がうろついているという具合であった。砂浜は確かに白いが、とりたてて凄くきれいという程ではなかったので、少しがっかりし。ガイドブックに書いてあることは50%ぐらい差し引いて考えた方が良いということをここでも実感した。ただし、海の方はきれいな色をしていた。
マダムはみやげ物売りの子供たちに囲まれ、結局、小さな木彫りのペンダントみたいのを買っていた。3つで5,000ルピア(約65円)だったようだ。

この浜辺を見た後、今度はどこに行こうかと考えたが、あまりにも暑いので、とりあえずは昼飯を食べれるところへ行こうと、ホテルから一番近い村であるクタへ向かった。ホテルからは10分程度の村で、道沿いには、ちょっとした食堂やみやげ物店が散在している。どこも暇そうであった。

昼飯を食べたあとは、とりあえずホテルに戻ることにした。
バイクレンタルをしたのは2時間半だけであった。

ホテルへ戻った後は、ビーチサイドで横たわって本を読んだ。

夕方にはまたハッピーアワーで1杯だけビールを飲んだ。今晩はバーベキュービュッフェであり、また、ロンボクの伝統舞踊のショーがあった。

4月15日(日)

朝食後、ホテル前のビーチでシュノーケリングをしてみたが、遠浅の砂浜のビーチなので、魚影はほとんど見られなかったのは残念だった。海はきれいだけど。
午後2時過ぎにホテルの車で空港へ向けて出発。
マタラムの空港の出発ロビーには、ノボテルとオベロイ・ロンボクの宿泊客専用の待合室があり、無料で利用できる。コーヒーか紅茶のサービスがある。もう一つはシェラトン・スンギギの宿泊者用。我々は前者の待合室を利用したが、どうみても汚らしいバックパッカー風の日本人男性が一人いた。ノボテルでは見かけなかったので、もしかしたらオベロイに泊まっていたのかもしれないが、どうみてもオベロイに泊まるような客層ではないと見うけられた。TPOを間違っている変な客だ。

帰りもジョクジャカルタ経由でジャカルタまで。

今回の旅はこれまで。(終わり)