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外国免許からの大型二輪免許切替日記

By Masato

 

garage


Mamoruさんの大型免許取得のお話を聞き、外国免許からの切替という方法があることを改めて知った私

Mamoruさんの「切り替えの試験は、一発試験より楽だ」というようなコメントに心が動きました。

当面大型バイクに乗る予定はないけれど、老後ハーレーに乗りたくなった時のためにでも、やってみようかなあ、とりあえず、自分の持っている英国の免許を確認してみよっと、とぼんやりと思っていたのでした。


8月15日(日)
しまってあった英国の免許を引っぱり出し、内容を確認したところ、大型のバイクに乗れるようになっており、有効期限は、なんと2033年。それまでには、何とか合格するだろうと、根拠もなく(?)思いこむ。

一方、逗子の図書館で「オートバイ・ライフ」(文芸春秋の文春新書、斉藤純さん著)という本を見つけ、借りて斜め読む。


8月17日(火)
神奈川県警運転免許本部に外国免許切り替えにつき、問い合わせの電話を入れてし
まう。
問い合わせをしたことをMamoruさんに報告。励ましのメールをいただく。

あー、なんてことだー。これで、大型をとってしまったら、ほんとーに、一生バイクのりをつづけることになってしまうだろう。そもそも、ほんとーに、大型バイクにのるのか? いやいや、すでにあの「あがりバイク」(エリミネーター250)に乗っている身のワタクシ。いまさら、大きいのには、経済的にも、体力的にも乗れないのでは・・・。では、何故に?????

と、悩みつつも、近日中に夏休みをとって、横浜のJAFに行き、翻訳証明をとり、二俣川試験場へ行く気になっている。

いまなら、まだ引き返すこともできるのだが・・・。


8月22日(日)
茅ヶ崎にいらしたMamoruさんと三浦半島半日ツーリングに出向き、W650をマジマジと見る。かっこいいなあー!

ツーリングの道すがら、Mamoruさんに免許取得に関し、技能面等につき、いろいろうかがう。ブレーキとクラッチは、指4本で扱わねばならないことも聞く。2本操作に完全に慣れきった私。4本操作を心がけるも、すぐにはなおらない。

合格への道は遠そうだが、Mamoruさんの励ましと勇姿に、モチベーションは高まる。


8月23日(月)
外国免許からの切り替えの具体的な第1歩を踏み出す。

夏休みということで休みをとり、勇んで朝出かけようとしたら、家の前でたちごけして、右のミラーを損壊、レバーをねじ曲げてしまう。(あと、ひざに擦り傷も。トホホホ)

バイク屋に行って「このミラー(のステー)はもうダメだね」との言葉に、ミラーとレバーを注文して、とりあえず応急処置として、短いミラーをつけてもらい、逗子を後にする。

幸先悪いスタートだが、悪いことが先にあったので、これからのことがうまくいくよう期待し、ポジティブに考えることにする。


まずは、市役所に向かい、住民票をゲット。その後、横浜のJAFに行って、英国免許の翻訳証をゲット。その後、二俣川の試験場に行き、申請・・・。ここからが長かった。

事務手続きに非常に時間がかかり、試験場で半日以上を費やすこととなった。
受け付け窓口には、持参した外国免許からの切り替え用書類が揃っていないのにねばる外国人も多く、担当者もたいへんだなぁと、同情するほどだった。

二俣川では、外国免許切り替えの大型自動二輪実技試験は、火曜、木曜、金曜の週
3日しか行っていないとのことで、当日には試験は受けられなかった。
とりあえず、27日(金)の朝の試験予約を入れて、試験場の売店で、自動二輪の教則本(500円)を購入して帰宅。

待っている間に知り合った人に、二俣川試験場は、合格が難しいことで定評があるそうで、外国免許からの切り替えといえども、けっこう厳しく審査される、といわれ、ちょっと心配になる。

しかしながら、やはり外国免許からの切り替えの試験では、試験のコースは1とおりしかなく、坂道発進、急制動、踏切等いくつかの課題が免除されており、コースの長さも通常の試験の2/3程度のようで、一発試験よりも有利。まあ、腕がなければ、コースが短くなっても同じことだが・・・。


8月24日(火)
トールと昼食をとり、本件につき話す。
話をきけばきくほど、合格は遠そうに思われる。
27日(金)は、ともかく様子を見て来るという感じで開き直って行くつもりになる。
一回走ってみて、落ちて、教習所に通うことになるような気もしてくる。


8月26日(木)
試験を翌日に控え、気持が落ち着かない。
もー、精神衛生上良くない。まあ、一発合格なんて夢みたいなことはありえないと思っており、力を入れすぎないように、とも思っているのだが、課題というか、宿題というか、そういう「やらねばならないこと」がある、という感じが抜けない。まさに、受験生。他のことをしていても、ふっと気になることがあるわけである。

で、急にコース走行をイメージしてみたりするが、一度もコースは走っていないし、750のパワーがどのくらいか、わからないので、何か意味無いことをしてるような気もしてくる。と、情緒不安定。

一方、体調は最悪。前々日は終電のがしてしまうし、前日は終電だし、本日も飲み会に参加。こんなんでだいじょうぶかなあ。
まあ、一回ためしに・・・、という感じでいってこようと、改めて開き直る。


8月27日(金)
ダメだったー!
連日のアルコール漬け状態のまま、前日午前1時過ぎに帰って、朝6時過ぎに起きて、二俣川の試験場に行ってきた。
バイクで出たら、途中からけっこう激しい雨となり、「もー、どうにでもしてー。」という感じ。

8時前に試験場について、雨が降る中、コースを3回ほど歩き、イメージをふくらませる。かさ、カッパのたぐいを用意していなかったので、けっこうぬれてしまう。

当日の大型受験者は15、6人程度。外国免許からの切り替え受験は私ひとり。受験者は、若い人ばっかり。

一番最初かと覚悟していたら、一番最後にされる。
待ってる間は、寝不足と緊張と何かよくわからないが、ちょっと「ハイ」な状況。

他の受験者とは、コースが違うため、あまり彼らの走りを集中して見ていて、違うコースをおぼえるのもこわく、何か、中途半端な立場。

最初の人は、けっこううまくて、「おっ、これはいくのでは」と思っていたら、クランクでパイロン倒してアウト。次の人もクランクのパイロン。しかし、みな雨の中来るだけあってか、なかなか上手だ。女性がひとりいたが、スラロームでひっかかって落ちていた。結局、完走が4、5名で、合格は2名。

さて、私の番。
一番最後だったので、幸いなことにギャラリーは少なく、ありがたい。
バイクはホンダのVFR-K。

それほどのりにくいとは思わず、外周をまわって、最初の課題。一本橋。
手前で停止したのち、発進したは良いが勢いが足らず、橋をあがれず、足をついてしまう。「しまった!」

でも中止の無線は入らないので、そのまま前輪が一本橋にかかった状態でローから発進。したはずが、パワーが十分でなく、よろよろして足をついてしまった。あーあ。

無線が何か言っている。音がわれていて、よくききとれないが「はい、今日はここまでー」てなことを言っていた模様。

橋からスタート地点までの走りは、われながらよく乗れていた。そんなもんだな、人生ってやつは。
と、いうわけで半日以上かけて、こんな結果。
結論として、以下に至る。

やはり、練習なしで受験してうかるようなもんではない。(思えばあたりまえだけど。)
で、帰宅してから、さっそく二俣川の近くの教習所(一発用の練習できるところ)をしらべて電話を入れた。
次回、試験は、仕事の都合もあり、9月14日(火)。
それまでの週末は、予定ぎっしりのため、どれだけ練習できるか・・・。


9月11日(土)
週末を2回はさむも、バイクには乗ったけれど、練習できず。平日も仕事三昧。
ようやく、予約した練習場へ赴く。

教習車は、二俣川と同じVFR-K。
練習では、中型の教習を受けていた2人の若い人と一緒に走った。

1回40分で、2時間予約したが、あっという間。天気も良かったので、汗だく。
最初の40分は、一本橋と波状路を練習する。何度か繰り返し、コツを教えてもらうと、ほぼミスがなくなってきた。タイム的にもどうにかなりそう。

次の40分で、クランク、S字、スラロームに挑戦。スラロームでどうもタイムがでない。
が、何となく750ccのパワーはつかんだ感じがしてくる。
翌日は、また2時間分予約してあったのを、1時間に減らす。課題は何とかなるか
なあ、などと思っている。


9月12日(日)
1時間だけ練習。前日指導してくれたのと同じ指導員の方だったので、自由に走らせてくれる。スラローム以外は、まあまあいい感じ。スラロームだけは、2回に1回は、タイムをオーバーしてしまう。大きく振った方が、パイロンに当たるのを避けられるのだが、タイムのことを考えると、小さく振って、前に進みたくなる。

指導員の後ろについて走ると、非常にキープレフトしている。なるほどと思い、キープレフトを心がける。でも、クランクの出口などは、やはりふくらんでしまう。やっぱ、難しいねえ。

と、あっという間に教習時間が終わる。
最後に指導員に、キープレフトにつき、注意を喚起される。
まあ、やるだけやったので、いいや。またダメだったら来よう」と思う。


9月13日(月)
今日は仕事。でも職場は休んでいる人が多く、私も翌日休みをとっているので、それほど仕事は動かない。19時頃には職場を出て、帰宅する。前回のこともあるので、ノン・アルコール・デーとし、早く寝ることにする。

が、眠れない。それほど気合いを入れているつもりはないのだが、やはり意識しているよう。結局3時間ほど眠り、その後はうつらうつらとしているうちに、朝になってしまう。


9月14日(火)
いよいよ第2回試験日。6時30分起床。ちょっと寝不足だ。なかなかいい天気。暑いくらいだ。

ゆっくりと支度をして、7時過ぎに家をでる。試験場到着は8時ころ。
受付開始まで、コースを2度歩いて確認。コースは一通りしかないので、完全におぼえた。

受け付け窓口で手続きすると、外国免許からの切り替え(大型二輪)の番号2番を渡される。と、いうことは、今日は同じ審査をうける人がもうひとりいるのか。

試験の待合室に戻ると、前回よりも人が多く、ごったがえしている。やはり若い人が多い。大学の夏休みが終わる前で、駆け込み受験者がいるためだろうか。

大型の受験者は25名程度。完走は4、5人。合格者は1名のみ。

最初の受験者確認で、外国免許切替をするもう一人の方は、ルクセンブルクで免許をとった若い先生と判明。今回の受験がはじめてとのこと。
本日は、完走を目標にする。やはり2回目でもあり、前回よりリラックスしている。

審査順番は、前回同様、一番最後と言われ、先生と話しながら、受験者の走り具合を見ていく。試験の開始は9時30分ころだったが、11時近くなってもなかなか順番が回ってこない。

ここで突然、待合室のスピーカーから、われわれ外国免許からの切り替え受験者の氏名が呼ばれる。なんだなんだ、と思っていたら、順番を変えて、外国免許からの切替審査を先にやるとのこと。おいおい、どうなってんだ。心の準備が・・・。と、いう間もなく、ヘルメットをかぶり、準備を始める。

先に先生が出発。なかなか750ccをコントロールして、乗れている感じだ。と、コースも短いせいか、あっという間に完走して終了。で、私の番。

準備走行では、波状路をイメージし立ち上がったり、ゆっくり走ったり、ちょっとスラロームしてみたりする。いよいよ本番開始。

まずは、外周を飛ばす。進路変更して右折。すぐに前回失敗した一本橋。遠くを見るようイメージして、えいやっと始める。ちょっとタイムは早かったかと思いつつも、なんとか通過。ウインカーを出して、左に寄せる。

左折後、一時停止。確認後ふくらまないように気をつけて左折。障害物があるので、すぐにウインカー、ゆっくり数えて右に寄る。

次は、波状路。コースに入る前から立ち上がり、練習場で練習したとおり、アクセルとクラッチでリズムをとろうと思う、が、そのまま突っ込んでしまい、ガタガタしながら通過してしまう。あちゃー、乗れてねー!立ったまま安全確認し、コースに戻る。

信号を通過し、クランクへ。ふくらまないようにクランクに進入。スピードが出ておらずガチガチ。よろよろしながら、ハンドルを切って方向を変える。なんとかパイロンに接触せずに通過。ふくらまないように気をつけて次のS字へ。ここもスピード不足。ちょっとよろけつつ出口へ。

右折して、最後の課題、スラロームへ。おいおい、こりゃ、ひょっとして完走しちゃうぞー。いいのかー、おい。と思いつつ、スラローム進入。最初は良かったが、途中で失速してくる。腕の力でハンドルを曲げてなんとか通過。ダメだー、ぜんぜん乗れてねー!
コースにもどり、待合室の前で、停車。完走したー。最後が肝心と、降車の後、手を挙げて一礼。

やれやれ。ヘルメットをぬいで、結果発表のある本館へ。
ん、そういえば、無線の指示が全然なかったぞ。一本橋の進入の時だけ。あとは他の車両への指示が入ってきて、どうなってんだー、という感じ。ちゃんと見ていたのかー?

しっかし、われながらヘタクソだったなー。上半身に力が入りすぎで全然リラックスできていなかった。安全確認はけっこうできてたと思うけどなー。最後まで走らせてくれたのは、お情けかなー。などと反省しきり。次回だと、9月末かなあ、などとも思う。

相変わらず、待ち時間が長い。1回試験するたびに、証紙3,300円と貸車代1,000円がかかる。おカネがかかるのもイヤだが、平日に休みをとって、早起きして試験場に来ることがつらい。

でも、今回は750ccを操る試験を楽しめた感じだった。外国免許からの切替なんだから基準が甘くてなんとか受かっていてくれー、という気持と、まあどうせダメだろうなー、という気持が錯綜する。

どっちでもいいから、早く結果を教えてくれー、いや、長く待てば合格できるなら、どうぞごゆっくりと審査していてください、と、精神も分裂気味。

四輪関係の発表等が延々とされて、ようやく二輪の番。「合格者だけ、先に発表するから。」と、言われて、ふたり目で、なんと私の名前。えー、と驚いたまま、証紙購入窓口に向かった。

我に返って、うれしさがこみ上げてきたのは、その後待たされて、写真を撮影し、免許証を受け取って、試験場を出てから。しばらく歩いていたら、ニヤニヤしてきた。いやいや、やりましたよ。帰り道、さっそくバイク屋に寄り道した私でした。(70点以上が合格の試験でしたが、審査結果は80点でした。)

GPZ900ですかねえ。ZZR600? CBR750もいいバイクですねぇ。TDM850もおもしろそ
う。・・・でも、エリミネーターもいいバイクなんですよね。

と、いうわけで、なんとか2回目で合格しました!

でも、どうやら外国免許からの切替は、一本橋、波状路、スラロームのタイム面での基準が甘いようです。それでも、もちろん安全確認関係の減点や、試験中止になる接触、停止等は一発試験と同様の基準で、やはり難しさはあるようです。

終わったから言えることかもしれませんが、久しぶりに緊張感(高速を限界越えてスピード出している時とはまた違った緊張感)を味わうことができ、またバイクを操ることの難しさを改めて感じることができて、とてもいい経験をしたと思います。

私のアドバイスは以下のとおり。

「外国にいったら、大型二輪の免許をとろう!(で、帰ってきて切り替えよう)」

応援してくださったみなさん、ありがとうございました。

(終わり)

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