2002年秋ツーリング

By Akiyo


9月21日 

4:30ころ出発 

kiyotsukyotanada関越自動車道で湯沢へ。今回のテーマは、「癒しツーリング」を目指していたので、時間に余裕をもって、ムリせず、のんびり行く予定。でもやむを得ず高速は使いました。寒かった〜。湯沢ICで降り、清津峡・清津峡温泉へ寄り道。向かいの道路から見えた棚田にひかれ、休憩がてら行ってみることに。(実は白米&たんぼ好き)

 清津峡温泉への道から脇に入る急な坂道をのぼると一面に黄金色。エンジンを切ると、風の音と鳥の声しか聞こえず、しばし休憩。

 そう言えばこのへんは「中魚沼郡」という番地表示があったっけ。これが魚沼産コシヒカリの生産現場かぁ・・と、急に空腹になった。

 清津峡温泉には結局入らず、手前のお土産屋さんで温かいおやきを食べ、日が差してきたのでベンチで少し寝て出発。




「秘境秋山郷」
へ。

 津南の町から山奥へ数10キロ。陸の孤島、という感じである。何度来ても、山が深まって行く毎にわくわくするような、逆に気がめいるような、不思議な感覚。

noyosa

 「のよさの里」の温泉(300円)へ入る。キャンプ場、宿泊施設などもある。内風呂と露天が離れているのが不便だが、無色無臭で、つるっとした感じのお湯。内風呂で温まって、露天へ。正面に鳥甲山を望み、とても景色が良くて気持ち良い。が、湯温が低い!! 低すぎる!!…湯口にはりついていました。いつもはこうじゃないとは思いますが・・。

切明温泉(川原に温泉を掘って入る)を横目に、野沢温泉を目指す。中津川渓谷沿いの道を走っていたつもりだったが、気付いたら違う方向に行っていたようで、カヤノ平付近の奥志賀林道を通っていた。あーなんでこんなに方向オンチなんだろう。でもいい道だったので結果良しということで。

 途中ところどころもみじやウルシが紅葉していた。天気も良くて、車もほとんどなく、最高のツーリング日和。シールドを開けてのんびり走った。

 野沢温泉村を見下ろす山の上で一休み。村の小学校は運動会だそうだ。野沢温泉スキークラブのメンバーか、陸スキー??で急な山道を登ってくる。この中から冬季五輪選手が出るのかな〜などと思いつつ、今日はとりあえず野沢をあとにする。

 木島平のみゆきの杜ユースホステル泊。まだ新しいYH。夕食後、宿の車で池の平のホテルの温泉へ。久し振りにバイクに乗ったせいか、へとへとでした(涙)。52℃の温泉がしみた〜。



9月22日 

 同じYHに連泊するので、一日のんびり付近をまわる予定。

 朝、話していたらオーナーさんと出身大学が同じということが判明。そう言えば北海道でも「各ユースに一人」くらいの勢いで同じ大学の人がいたっけ。そういう人種が多いのだろうか・・。

かなり冷え込んでいるが、やはり朝は気持ち良い! 6時ごろ起き出し、6時から開いているという馬曲温泉(望郷の湯)(500円)へ。絶景露天風呂と聞いていたので今回のツーリングでのかなりの重要ポイントだったが、天気がイマイチ・・・。

6:40くらいに着いたが、すでに家族連れなど数人が入浴していた。遠くに木島平村を望め、左手には山が連なっている最高の景色。湯温もちょうどよく、眠気も手伝ってついつい1時間ほど浸かってしまった。晴れていたら相当素晴らしい露天だと思う。

露天風呂の入口では、全国をキャンピングカーで1,000何日だかかけてまわり、入った露天風呂の詳細をまとめて本にした、というおじさんが自ら本を売り込んでいた。当然私も勧められ、結構詳しく書いてあったため、思わず買いそうになってしまったが、1,800円という値段と、男性の裸の後ろ姿の表紙写真に引き、思いとどまった。

温泉に行く途中の道に「十割そば」のお店があったが、開店は11時。後で来ようかなと思い、温泉の裏で作業していたおばちゃんにそのお店の味のほどを聞いたところ、「んー、うまいことはうまいが、量が少ねーのに高いんだ」とのこと。温泉の食堂のおそばの方が、量は多いし、汁も手作りで「うめー」そーである。

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おやきを食べたりと、しばらくまったりした後、映画「阿弥陀堂だより(10月5日から公開)の撮影に使われたという「飯山市福島新田」の棚田へ。特に看板などはないが、道路から見える棚田を目指して適当に横道に入ってみた。

その日は村のお宮でお祭りがあるらしかった。バイクを降り、歩いて棚田をまわる。本当にロケ地なのか自信がなかったが、阿弥陀堂も残っているとのことなので、とりあえず阿弥陀堂を探した。一軒それらしい家屋があったが、屋根のカヤを葺き替える途中で肝心の屋根がなかった。(後で聞いたら、それが阿弥陀堂。葺き替え作業中でした。写真:阿弥陀堂内)

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さらに歩く。遠くに飯山市街と蛇行する千曲川が見えた。いい眺め。と、地元のおばちゃんがのぼってきた。勝手にうろうろして怒られるかな〜と思いきや、「ヒマなら一緒に栗ひろいしないかね」と。おばちゃんの栗畑で、身の上話、私のツーリングの話、映画の撮影の話、あれこれ話しながら数十分後にはおばちゃんのカゴが栗でいっぱいになった。川の水を飲んだり、ホオズキを食べたりと、私の日常では絶対しないことがおばちゃんの畑では当たり前に生活の一部。畑仕事で腰が痛くなったら、腰を伸ばして下界を眺めて「下じゃな〜にあくせく働いてるんだろねぇ」って思うそうだ。ちょっとうらやましい生活。

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ちなみに、ここの棚田は400年ほど前に作られたそうで、石垣が組まれている珍しいものだった。

おばちゃんの家で庭のアケビやブドウをご馳走になり(勧められるままに食べていたらちょっとムネヤケ)、袋いっぱい栗のお土産をいただき、お別れした。ありがとう。

その後はおばちゃんオススメの「神戸(ごうど)の大イチョウへ寄り、野沢温泉へ。




野沢には無料で入れる(原則地元民&旅館のお客用)共同浴場が13ある。噂によると、ほとんどの湯が相当熱いらしい。その中で少しぬるいという「熊の手洗い湯」へ。地域の方によって管理されているので、心づけ(100円だけど)を入れた。ぬるいと言っても、結構熱かった・・・。でも木の天井で、風情がありました。
他にも、「洗濯専用の温泉場」や「温泉卵専用の?温泉場」などがあった。さすが!

その後またまた野沢温泉村の棚田を満喫し、飯山、木島平のあちこちで休み休み景色を見つつ、YHへ。夜は同宿者さんの車で馬曲温泉へ。私は内湯に入ったが、夜の露天は蛾が多かったそうだ・・・。


9月23日(月)

朝、土砂降りの雨の音で目が覚めた。ツーリングで降られるのは久しぶり。うーん気が滅入る・・。予報だと9時過ぎから回復するようだった。早く出発しようと思いつつ、イヤだな〜とのろのろ準備して、「雨上がれ〜」とぼんやりしていたら、結局他のライダーさんたちと一緒の出発になってしまった。豊田飯山からすぐにでも高速にのる予定だったが、段々晴れ間がのぞいてきたので、ユースから一緒だったSL乗りさんと小布施過ぎて須坂まで下道で行き、私は高速へ。

最後少し雨に降られましたが、その他は当初の目的どおり「のんびりツーリング」で、北信にだいぶ癒された気がします。秋が深まる前の気配がする時期というのもいいもんですね。

以上、長々と&写真が暗めですみませんm(_ _)m  (了)