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城崎ツーリング 〜YUKI's FIRST LONG TOURING〜

                                           By Horipa


1999年10月23日(土)

 6時起床。大阪南部の天気はまずます。だが、目的地の兵庫県北部の天気は曇りのち晴れということで少し不安定要素が残る。

 さて、今回は1泊2日で城崎へのツーリングをすることになった。高校時代からの友人であるYUKIの記念すべき初ロングツーリングでもある。バイクは先週の日曜日に納車されたばかり。

 7時に堺の自宅を出発。中央環状線から内環状線に入り、大阪市内まで北上。内環は基本的に2車線であるが、左側車線は違法駐車の車だらけ。さすが違法駐車天国の大阪。この上なく迷惑である。

途中、後ろに積んでいた水筒を走行中に落っことしてしまい、水筒はぼこぼこに。幸い他の車にぶつかるということはなかったが、荷物はちゃんと縛っておかなければと、しばし反省。

 若干渋滞している個所があったので、8時の待ち合わせより30分程度遅れて、YUKIとの待ち合わせ場所に到着。

 ここからは3人で走行。取り敢えず私が先頭、マダムが最後尾でYUKIをはさむ形で走ることになった。

 しばらくは内環を走る。淀川を越え、吹田市内を通過し、江坂へと進む。江坂からは新御堂に入り、箕面市の国道171号線との交差点まで走る。

 ここからはちょっと裏道に入り、箕面市役所〜池田市役所前を通り国道173号線へでる。以前箕面で働いていたことがあるので、箕面市内の道は若干心得ている。

 今度は国道173号線をひたすら北上するが、川西市内に入ったところで、慢性渋滞に出くわす。すり抜けをしなかったので、渋滞を抜けるまでかなり時間がかかった。おまけに坂道でストップ・アンドゴーを繰り返したので、YUKIは大変疲れたと言っていた。

 一庫(ひとくら)ダムの近くで渋滞が解消したが、疲れたので小休止をすることに。ダム手前のトンネル前からダムの方へ行ける道があるのだが、土日祝は二輪通行禁止となっており、確信犯的には行くことができない。が、次のトンネルの手前でダムの方へ行ける道があり、ここには「二輪通行禁止」の表示がなかったので、ダム方面へ行くことにした。ちょうど比較的清潔なトイレがあるので、休憩に適している。
 警察に見つかって何か言われたら、表示はなかったですと良いわけができる。(場所については、ツーリングマップル関西版38頁3-B参照。マップルにも通行禁止の旨が記載されている。

 関西にはこうした理不尽な「二輪通行禁止」の道路が結構あり、ツーリングを純粋に楽しもうとしている人間にとっては大変不愉快極まりない。

休憩後出発して少し行くと、トンネル出口がカーブになっており、おまけにすぐ信号がある個所がある。どこにも注意書きがないので、信号待ちをしている車に突っ込んでしまう可能性があるので要注意。(ツーリングマップル関西版38頁2-B、「下田」交差点だったと思う。)
 後ろを走っていたマダムが急ブレーキをかけ、タイヤがロックして摩擦で煙が出るというハプニングがあった!!間一髪転倒は間逃れたが、非常に冷やりとさせられた。

能勢を抜け、大阪と兵庫の県境の峠越えは結構緊張する。上りは良いが、下りは要注意。YUKIやマダムのペースを考えて走る。幸い車は少ない。

峠を越えた辺りで、だんだんと雲行きが怪しくなってきた。雨もポツリポツリと時々降ってくるが、本降りにはならないようであったのでそのまま走る。しかし、外気がとても寒い!!

173号を走っていくと今度は京都府瑞穂町に入る。「道の駅瑞穂(みずほ)の里」(ツーリングマップル関西版30頁2-A参照)で小休止。寒い寒いと愚痴ることしきり。風もかなり強く、走っていてバイクが振られることがあった。

休憩している際に、前日にチェーンに挿したオイルがホイールにかなり飛び散っているのに気付いた。「飛び散りを防止する・・・」と書いていたのに・・・とムカついた。

この道の駅を出てすぐに国道9号に入り福知山方面へ進む。福知山でガソリンを給油する。前に来たときに、福知山はガソリンが安かったことを記憶していたので、最初からここで給油するつもりでいた。1リットル95円のところで給油。

国道9号から今度は国道426号に入る。この道は車の量も少なく、完全2車線で山の中を抜けていく道でとても気持が良い。

次にめざすはこの道路沿いにある「但東(たんとう)シルク温泉」である。

参考情報であるが、国道426号の福知山から出石までの間で、「久畑関所跡」(ツーリングマップル関西版13頁6-A参照)付近の道路沿いに、「いねむりパーキング」がありトイレも併設されているので小休止が可能。

但東(たんとう)シルク温泉(ツーリングマップル関西版12頁5-G参照)はその外観がモンゴルの「ゲル」をイメージしたものらしく、目だった形なので遠目にもすぐわかる(この但東町はモンゴルとゆかりがあるようで(姉妹都市関係?)、国道482号沿線に「モンゴル民族博物館」等もある)。

この温泉は「花の湯」「山の湯」の2種類があり、日によって男湯女湯が入れ替わりになっているとのこと。内湯(サウナあり)と露天風呂がある。

泉質は重曹泉(ナトリウム-炭酸水素・塩化物泉)。効能は慢性皮膚病、慢性消化器病、やけど、切り傷等に効果がある。お湯に入ると、肌がすべすべになってとても気持が良い。露天風呂に入ったが、外がとても寒かった。

入浴料は大人500円。開館時間は6:30〜9:00、11:30〜22:00、休館日は毎月第3水曜日17:00まで(祝日の場合は翌日)。

(YUKI:シルク温泉にて)

寒い中走って来たので、温泉に入って冷えた身体が暖まり、生き返った心地だった。

温泉を出て、次なる目的地である「但馬の小京都」出石へ向かう。昼食を出石で取る予定で、もちろん皿そばを食べる予定である。出石には14時過ぎに到着。

国道426号の乙女橋交差点で、道路標識に従って出石市街へ入っていく。この交差点近くは公園が整備されており、トイレも併設されていた(見た目きれいそうだった)。

出石のランドマーク「辰鼓楼」のそばの町営駐車場へは、「小人」という交差点から入る。

ここは一方通行路。突き当たり左手に駐車場がある。バイクは2時間まで200円。

街中は狭く観光客でごった返しているので、この駐車場に停めて徒歩で散策するのがベター。

昼食の皿蕎麦は「辰鼓楼」すぐ近くの「湖月堂」という蕎麦屋へ。ここは1階が蕎麦や和菓子を売っており、2階が蕎麦屋になっている。2階へは1階で靴を脱いであがる。

店の中の壁や床には木が使われているので落ち着いた雰囲気。壁には皿蕎麦を25皿以上食べた人達の名前が入った木でできた名札がたくさん飾られていた。

オーダーしたのはもちろん皿蕎麦。ここの店の特徴は蕎麦が出てくる前に、お茶と「権兵衛餅」という名の和菓子が1つ出てくること。疲れた身体に甘いものはとても良い。蕎麦は1人前5皿と蕎麦つゆ、薬味(生卵、とろろいも、ねぎなど)がついている。

生卵等はお好みで使うのだが、生卵ととろろいもを混ぜたつゆで食べる蕎麦はいけるであった!!

腹がへっている時に1人5皿では少々物足りないと思う場合には、1皿単位で追加することができる。3人で5皿追加したが、あとで結構腹が膨れてきた。

なお、出石の皿蕎麦に関する詳しい情報はこちらへ

蕎麦を堪能した後は、軽く街中を散策することに。町自体は小さいようなので徒歩でも充分まわれるようだが、レンタルサイクルや人力車もある。出石郊外には「乙女の湯」という天然温泉もある(今回は行かなかった)。

出石を出発したのは15時過ぎ。再び国道426号に入り、しばらくは丸山側沿いに走り、豊岡市内を抜けて「円山川リバーサイドライン」を北上し、一路城崎へ(ツーリングマップル関西版12頁1-D参照)。

途中、YUKIのバイクのローのヘッドライトが消えているのに気付いて、彼に確かめてみると、案の定アップは点灯するもののローが点灯しなくなっていることが判明した。買って間もないのにラライトが切れるのはおかしいなあと話していた(帰りに寄ったバイク屋に確かめてもらったら、接触がおかしかっただけで、ライトは切れていなかったので、すぐに直った。とりあえず良かった)。アップで走りつづけるのは顰蹙を買うであろうから、とおりにあったスーパーで買い物をした際に、ガムテープを少しもらって、ライトの上部に貼りつけて光を防ぐ応急措置で対応した。

今回の宿泊先は城崎の温泉街からは少し離れているところであった。夕食はどこか外で食べる予定にしていたので、ホテル到着後、疲れたと言っているマダムを残してYUKIと二人でバイクで食べる所を物色しに行ったが、周辺にはこれといった店が全くなく困ったので、とりあえず温泉街に行ったら何かしらあるだろうと考え、行ってみることにした。

温泉街では観光客の集団が、浴衣に下駄をはき手桶をさげるという定番の格好でそぞろ歩きをしていた。

温泉街の食べる所もそれほどぱっとしたところが見当たらなかったが、一軒よさげに思われる所を見つけたあろ、酒類を買出ししてからひとまずホテルへ戻ることにした。

ホテルへ戻ってからマダムをタンデムで私のバイクに乗せて、ふたたび温泉街へ。

目的の店にはいってみると、私3人以外の客は誰もいなかった。店の中は何かひなびた感じがした。温泉街なので宿泊客のほとんどは旅館で食べているのであろう。

お薦めは何かとたずねたら、「かに丼」がおいしいとのこと。かにと卵をとじたものをご飯の上にのっけっただけのシンプルなものである。小鉢と味噌汁がついて1,200円だったかな。YUKIと私はこの「かに丼」に、マダムは「甘えび定食」にしていた。こちらの方は甘えびの大きいのが4匹程度のものがメインで、あとは同じ。

味の方はというと、とりたてて旨いというものではなく、かといってまずくはないというもので、特に感動はなかった。

食事をした後ホテルに戻った。城崎温泉は明日の朝に入る予定にした。


1999年10月24日(日)

宿前昨晩も暖房が必要なくらい寒かったが、朝は更に寒い。部屋の窓が結露で濡れている。

天気は昨日とはうって変わって良い天気である。

食事を済ませて9時頃宿を出発。海を見ようということで近くの「気比の浜」へ行く。(ツーリングマップル関西版6頁5-E参照

気比の浜

この浜にはキャンプサイトもある。昨晩は寒かっただろうに、キャンプをしている人が何人かいた。

砂浜自体はとりわけきれいと言う事でもないが、景色は結構良い。

この後に城崎温泉の外湯に入りに行くことにした。

さすがに朝から外湯をめぐっている人はほとんどいないようである。週末に外湯めぐりをするのであれば、観光客でごったがえす夕方よりも、朝がお薦めなのかもしれない。

私自身以前、青春18切符を利用して大阪から電車で来たことがあるが、その時は大師山へケーブルで登っただけで、温泉には入らなかったので、温泉は今回が初めてである。

今回は「地蔵湯」に入ることにした。特に理由はないが、大きな建物でゆったりと入れそうな感じだったのが決めてであった。バイクは入口の前に止めて良いと言われたので、そうさせていただいた。入口左手にお地蔵さんが置かれている。

地蔵湯湯料は300円。入口近くに比較的広めのロビーがあってくつろげる。脱衣場もゆったりしている。温泉内部も広々としていて気持が良い。打たせ湯やジェットバスもある。石鹸やシャンプーは置いていないので、必要な場合は持参する必要あり。

私達が利用した時は、私達の他に3、4人ぐらいしか入っていなかったのでラッキーであった。

湯からあがり、ロビーでこれからのルートについて検討した結果、県道11号線を経由して久美浜の「小天橋」へ行くことにした。YUKIは昔ここでキャンプをしたことがあるとのことだった。

県道11号線はのんびりとした道で始め心地が良いが、峠越えがあるので、途中からワインディングに遭遇する。峠を越えると久美浜湾が目の前に現れる。途中から湾沿いの県道に入る。

海水浴シーズンの終わった「小天橋」付近はサーファーの波乗り場となるようである。この日は風が強く、波もかなり高かったので、サーファーにとっては絶好のコンディションであったのだろう。

現在は海水浴シーズンが終わっているので、砂浜も掃除がされておらず漂流物などがたまっていてそれ程きれいな状態ではなかったが、シーズン中はきれいだということをYUKIから聞いた(ツーリングマップル関西版6頁6-F参照)。

小休止後、国道178号線に入り、久美浜市街を抜けて国道312号線〜国道482号線に入る。482号線は始め1車線の細い道であるが、途中から2車線の快適な道になる。山中をたんたんと走る道であるが、車はほとんど走っていない。途中峠越えをする際「たんたんトンネル」というトンネルで峠越えとなる。ワインディングもほとんどなく、快適な道である。

途中「モンゴル民族博物館」脇をとおり、但東町から昨日通った国道426号線に入り福知山を目指す(ツーリングマップル関西版12頁参照)。

途中「いねむりパーキング」で小休止して、昼過ぎに福知山に到着。国道9号沿いの蕎麦屋で昼食を取る。

安いガソリンを給油して国道175号線に入ることにした。この国道は通称「水分かれ街道」と呼ばれ、標高94.45メートルの日本一低い分水嶺がある場所を通っている(ツーリングマップル関西版29頁参照)。柏原(かいばら)町から国道176号になり、町を抜ける際峠越えがあり、峠を越えた後はひどくさびれた感じのところをたんたんと走る。

JR福知山線の篠山口駅で小休止。大阪行きの電車が止まっているのが目に入る。176号を少し走って、今度は国道372号線(通称「デカンショ街道」)に入る。この道路も完全2車線でとても走りやすく快適である。近畿にも都会を離れればこんなところがまだたくさんあるのだなあと、あらためて感動する。
沿道には農作物(まつたけや枝豆)を売る屋台(?)が至るところに出ていて面白い。

途中から県道12号線に入り、兵庫県川西市方面へ向かう。行きに通った国道173号線は面白みに欠けるので、敢えて今まで走ったことのない道を通ってみることにした。車の場合、こういったチャレンジ精神で行くと、後で泣きを見ることが多々あるが、バイクであれば少々細い道であっても問題はない。ただし、ダートはご免である。

峠を越えたあと、平家の落武者が発見したという「篭坊温泉」へ行く道に入っていってみたが、1車線の道でこんなところに温泉があるのかと思う程寂しい雰囲気があるが、途中、釣り場(マス釣り?)があり、多少ひとけはあった。

ここには温泉旅館が数件あり、そのうちの1軒に日帰り温泉利用料を聞いてみたところ800円ということであったが、ここでは入らなかった。

もと来た道に戻り、県道12号線を南下する。途中まで快適に走れていたのであるが、猪名川温泉付近に差し掛かったところから大渋滞が始まった。

こんなところから渋滞するんかと思うと気が遠くなった。すり抜けを行なう覚悟をし、ライトをアップにしてすり抜けを可能な限りする。

どこで渋滞が解消するかわからなかったので、途中日成中央を経由して国道173号線に入ることにした。こちらも慢性渋滞することはわかっていたのであるが、渋滞が解消する場所がわかっていたので、それが全くわからない道よりは安心して走れる気がしたからである。

途中でトイレに行きたくなったので、道路沿いの巨大なドラッグストアのトイレを拝借することに。ここは店の外にトイレがあるので、気を使わずにすむのでありがたい。おまけに駐車場も大きいので、渋滞の小休止に結構使えるかも(何も買わずにすみません・・)。

しかし、この道はなぜにいつも渋滞するのだろう。

取り敢えず渋滞を抜けた後は順調に走ることができた。大阪市内へ入りYUKIがバイクを買った「赤男爵」でライトの調整をしてもらい、夕食を近くのファミレスでとった後、YUKIとはここでさいなら。約1時間後、私達も無事自宅に到着できた。

今回YUKIにとっては初のロングツーリングで結構しんどかったとは思うが、大方の道路は空いていたのでゆったりと走ることができたと思う。これからも寒くなる前に可能な限りいろんな所を走ろう!!

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