しまなみ海道・北四国ツアー(2000/5/3〜5/6)


1.はじめに   (写真は後日アップ予定)

今回は5月5日に徳島で行なわれた高校時代からの友人の披露宴に参加するついでに、ツーリングにでかけた。私としては、今回のツーリングが、インドネシアへ行く前の関西での最後のツーリングとなると思われるものであった。

 さて、今回のツアーは、YUKIと私がバイクで、Heaven、隠居、マダムがHeavenの運転する車でのツアーとなった。後日徳島にてOsamuとMichakoと合流することとなる。(注:マダム以外はすべて高校時代からの友人)

 今回のスケジュールは、ざっと以下のとおりであった。
 
日にち 行程
2000年5月3日(水) 大阪/神戸〜愛媛県・伯方島
     5月4日(木) 愛媛県・伯方島〜愛媛県松山市(道後温泉)〜徳島市内
     5月5日(金) 徳島市内滞在
     5月6日(土) 徳島〜南海フェリー〜和歌山〜大阪

 今回のツアーでは、移動はもっぱら高速道路を利用したので、風圧と寒さ及びヘルメットのシールドで玉砕する虫たちとの格闘ばかりで、走りそのものを楽しむ余裕はあまりなかった点が残念ではあったが、しまなみ海道の風景を堪能することができたと思う。

2.いざ、伯方島へ

 2000年5月3日憲法記念日、朝6:00に起床。外は若干雲が出ているものの、全体には良い天気となった。外気は若干肌寒さを感じる程度であった。

 早速テレビをつけて交通情報を確認する。7時過ぎにはもう中国道の宝塚IC付近や阪神高速神戸線西行きが10数キロの渋滞となっていた。

 今回は上記のルートの渋滞にはまることを避けるため、堺の自宅からは阪神高速湾岸線を利用して神戸・三宮まで行き、三宮から新神戸トンネルを抜けて、山陽道三木東ICへ入るルートをとることにした。
 阪神高速湾岸線は滅多に渋滞しないので、神戸市内へ早く行くには最適な道である。

 7:30過ぎにマダムが家を出て、Heavenの車にピックアップしてもらうため、京阪電車の守口市駅まで行った。Heavenには8:15に守口市駅で待ち合わせの予定。
 一方、私の方は、7:40にバイクで出発。高速に入る前にガソリンを給油。そして阪神高速湾岸線出島ICより湾岸線に入る。朝は空気が澄んでいたので、湾岸線から六甲の山並み及び神戸の街並みがきれいに見えた。
 道路は順調に流れており、8時少し過ぎに中島パーキングエリアに到着。湾岸線の道路状況をHeavenに電話で連絡。

 その後、住吉浜出口で若干渋滞していたものの(ここで阪神高速神戸線への乗り継ぎ券をもらう車で渋滞していた模様)、バイクなので軽くすり抜け。ここからハーバーウェイ経由で神戸・三宮方面へ進む。
 ハーバーウェイは自動二輪の通行料は無料なのでお得。国道43号線に入らずに三宮へ行けるので便利な道路だ。ちなみに車でも通行料200円(三宮まで)。ただし、阪神高速湾岸線は堺からだと700円プラス500円が必要(事前に金券ショップで回数券を安く購入しておいた)。

 ハーバーウェイを降りたところで、YUKIに電話して待ち合わせ時間を確認。YUKIの実家近くのローソンで待ち合わせることになっていた。
 国道2号線から新神戸トンネルに入るまでの間渋滞していたので、ここもすり抜け。トンネルの出入口の工事のため、年中渋滞している個所である。いつ工事が完了するのだろうか。
 新神戸トンネル入口手前で渋滞は解消。トンネルを抜けると神戸市北区となる。通行料は自動二輪400円。割高感がある。箕谷料金所を出てすぐに右折し、国道428号線に入る。少し走ったところに最初にある待ち合わせのローソンに到着。時刻は9:30。予定通りに到着できた。余談だが、ここのローソンにはトイレがあり、だれでも利用できる。

 まもなくYUKIがエリミネーターで出現して、一路山陽道・三木東ICへ。国道428号線から県道85号線に入る。この道路は信号が少なく、また緑の多いところを抜けていくので快適な道路である。

 山陽道に入り10時頃三木SAに到着。車組とは三木SAで合流することとなっていたので、車組が現われるまでしばらく休憩。連休初日ということもあってか、SAは行楽客で混雑していた。二輪専用駐車場前に無神経に車を止めてバイクの進入を妨げているムカツク車が2台あって、蹴っ飛ばしてやりたい気分であった。
 身体障害者専用駐車場所に無神経に駐車する車もそうだが、自己チューなドライバーに天罰を!!

 余談だが、犬連れの人達も多かったが、さすがにネコ連れの人は見かけなかった。しかし、犬を連れてどこを旅行するのであろうか。キャンプでもするのかなあ。普通の宿では犬は持ち込めんやろうに。

 さて、高速道路の状況であるが、途中で見かけた渋滞情報案内盤では姫路あたりで10キロ程度の渋滞が発生しているようであった。

10:30頃に車組が到着。これで5人全員がそろった。10:40頃に三木SAを出発。次の休憩地の白鳥PAで再び合流することにした。
 途中、トンネル内で車4台程度が玉突き衝突している個所があり、その手前数キロ間で渋滞していた個所があった。せっかくの連休なのに、無茶な運転はあきまへん。自分自身も気持を引き締め運転せんと、と思い事故現場を通りすぎる。

 この渋滞で、バイク組はすり抜けをしたため、車組よりかなりはやく白鳥PAに到着。時刻は11:20過ぎ。待ち合わせのローソンからは約60キロ走った地点。
 バイクを降りてじっとしていると暖かいのだが、走っている最中は結構寒かった。

 しばらくして車組が到着。早速渋滞にはまってしんどそうだった。
 ここのPAで昼食にするかどうか迷ったが、たいした食べ物しかなかったので、次の竜野SAまで行くことにした。白鳥PAからは約12キロ先のSAである。

 12:15過ぎに竜野SAに到着。昼時なのでここもかなり混雑していた。野外で「たこ釜飯」(600円)で売られており、食指が動かされたが、これだけでは腹が減りそうなので、結局レストランで「スタミナ定食」(1,000円)を食べた。カルビ丼、にゅーめん、茶碗蒸のセットで結構ボリュームがあった。このあたりは「揖保の糸」と呼ばれるそーめんで有名な土地である。

 昼食後、瀬戸PA、吉備SA(バイクの給油をする)でトイレ休憩し、15時に福山SAに到着し、高速道路での最後の休憩を取り、福山西ICへ。
 【三木東IC〜福山西IC間190.6キロ。自動二輪料金通行料3,650円】

 福山西ICを出て国道2号線のバイパスに入って少し走って、しまなみ海道西瀬戸尾道ICに入る(ツーリングマップル中国・四国版42頁参照)。

 しまなみ海道に入って最初の島は向島(むかいしま)因島大橋を渡るとポルノ・グラフィティの出身地として有名(?)な因島(いんのしま)。因島に入ってすぐに大浜PAがあるが、混雑しているようなのでパス。因島から次の生口島(いくちじま)へ渡る生口橋前辺りから次第に渋滞しはじめる。しまなみ海道は基本的に対面通行であるので、すり抜けは結構キツイので、間を見計らって路肩を走行する。何台かバイクが路肩を走行するのを見て、ポリさんがいらっしゃらないようであると判断してから慎重に路肩走行した。橋の上もすり抜け。

 生口島に入るとすぐに、生口島北料金所(【西瀬戸尾道〜生口島北間 自動二輪1,150円】)がある。しまなみ海道は全線まだ開通していないので、一旦ここから一般道路(国道317号線。対面通行)を走らなければならない。料金所の影響で渋滞していると思ったら、次の生口島南入口までずっと数珠繋ぎで渋滞していた。
 ちなみに国道317号線沿いには、柑橘類を売る果物屋がたくさんあり、値段も安いようなので是非立ち寄って見られると良いと思う。

 生口島南ICまでひたすらすり抜けをする。ICを入ってすぐに瀬戸田PAがあるが、ここもパス。PAを越えてすぐに大三島(おおみしま)への多々羅大橋(世界最長の斜張橋)を通過。大三島にある多々羅(たたら)温泉に行くべく、一旦大三島ICを降りる。【生口島南〜大三島間通行料700円】

 ICを出て県道51号線を左方向に進むとすぐ、道の駅上浦町多々羅しまなみ公園がある。ここで渋滞にはまっている車組を待つことにした。時刻は16:50。
 この道の駅はレンタルサイクルもやっており、多くのチャリダーで賑わっていた。海側は多々羅大橋を一望できるスポットとなっており、記念撮影に最適のポイント。

 しばらくして車組到着。写真を撮った後、目的の多々羅温泉へ向かうことに。道の駅から県道51号線は上り坂となり、橋の下をくぐって下り坂になってすぐのところ、小さな川を渡ってすぐに左に入る川沿いの車1台が通れる程度の広さの道が温泉への道である。県道の反対車線海側に「←多々羅温泉 in 600m」という看板があるのだが、見にくいので最初通りすぎてしまった。

 川沿いの細い道を道なりにまっすぐ行くと、面白い形をした屋根が見えて来るのが、そこが多々羅温泉である。駐車場も完備されているが、私たちが到着した時点では満車であった。
 温泉の方はかなり混雑していたのでゆったりとすることもできず、10分もしないうちに出た。脱衣所や洗い場は狭く、湯船も1種類しかない小さな温泉である。天井だけは高かった。入浴料は300円。天然温泉で無色透明であった。行楽時期は避けた方が良いと思われる。
 参考:多々羅温泉に関する個人のサイト「風にふかれて」。

 温泉入浴後、大三島ICに戻って再びしまなみ海道へ。大三島橋を渡ると伯方島(はかたじま)。伯方島IC(【大三島〜伯方島間通行料400円】)で降りて本日の宿泊先である「民宿 うずしお」(電話:0897-72-2700)へ。
 一泊二食付きで6,000円。海辺の宿で部屋はすべて海側に面しており、景色は良かった。通常の夕食の内容はまずまずであったが(刺身、てんぷら等)、朝食は寂しかった(焼魚がなく、漬物と汁物のみ)。
 部屋の名前は、「あわび」、「さざえ」等海産物の名前がつけられていた。あと、部屋によってテレビが有料の部屋と無料の部屋とがあったのが良くわからん。

 夕食時、食堂でテレビを見てびっくりした。先ほど通ってきた山陽道でバスジャックが発生したとのこと。NHKはずっとバスジャックの模様を放映していた。

3.伯方島から道後温泉へ

 5月4日。朝7時に起床。とても良い天気だ。7:30から朝食をとる。上記で述べた様に、朝食の内容は期待はずれのものであった。
 8:30に宿を出る。日差しは結構強いが、バイクで走っていて外気は肌寒かった。

 伯方島ICから再びしまなみ海道へ。伯方・三島大橋を渡ると大島(おおしま)に入る。すぐに大島北ICの料金所が現われる。【伯方島〜大島北間450円】。ここからはまた一般道路(国道317号線)を走ることとなる。しかし、しまなみ海道は現在は料金所だらけで、おまけに通行料金が高いのが難点だ。

 一般道を5キロ程走ると、大島南ICに入る。来島海峡第1〜第3大橋を渡ると、そこは愛媛県今治市となる。この大橋は来島海峡のふたつの小島を基点に三つの吊橋で大島と今治市を結んでいるもので、合わせると4045メートルとなり、明石海峡大橋(3911メートル)よりも長くなるとのこと。この橋を渡っているときが一番気持が良かった。

 この橋を渡ったところに来島SAがあり、ここで一旦休憩を取ることにした。
 まだ朝早いのにかなりの人出であった。ここから来島海峡大橋が一望できるのだが、結構距離があり写真に収めると小さくしか見えないのが少し残念。
 
 我々はしまなみ海道の終点である今治ICまで行き、ここから国道196号線に入った【大島南〜今治間1,650円】。料金所を出て最初の信号を直進し、その次の交差点で国道196号線に交差する。松山方面へ行くには左折(西方面)することになる。Heavenは間違えて最初の信号を左折してしまったが、進入禁止となっていた。道路表示盤が立っている場所が最初の信号の所の手前なので、紛らわしいことは確かだ。(ツーリングマップル中国・四国版64頁参照)

 しばらくはバイパス区間となるので片側2車線であが。以降は対面通行となる。5キロ程走ると以降は主に海岸沿いに走ることとなり快適である。しかしこの時期まだかなり寒かった。

 北条市以南の国道196号線は街中を走ることになるので、とりたてて面白くもないし、車の数も増えてくる。「松山・道後」という道路標識にしたがって行けば良いので、まず道を間違えることはない。

 松山市内に入り、国道196号線から県道187号線にスイッチして(ここでも道後温泉の方向を示す道路表示板がある)まっすぐ走れば道後温泉界隈へ到着する。いわゆる「道後温泉本館」へ到達するには、一旦温泉街をぐるっと時計回りに迂回することになる。バイクは道後温泉本館の入り口に向かって右手の公衆トイレがある付近の駐車場にとめることが出来る。乗用車用の駐車場は現在工事中で、道後温泉本館より北側のホテル椿館近くの臨時駐車場を利用することになるだろう(道後温泉本館横に若干数はとめることができるようだが、連休中は混雑していた)。温泉についたのはおおよそ10時範頃であった。

 私自身道後温泉本館は2回目であり、1回目はMasatoさんと四国一周ツーリングに来た時に立ち寄った。その際は休憩室は利用せずに温泉の利用だけだったが、今回も温泉の利用だけとした。前回は7月の平日の早朝に立ち寄ったためがらがらであったが、今回は連休中ということもあり、かなりの人でごった返しているようだったので、温泉の利用だけとした。今回も神の湯の利用。入浴料は300円。神の湯の方はリニューアルされ、シャワーが備え付けられていた。入口の混雑とは裏腹に、中はそれほど混んでいなかったのでよかった。男性用には浴場が2つある。次回来るときこそは休憩室を利用したいものだ。道後温泉本館は重要文化財にも指定されており、とても風情があって良い。温泉のパンフレットや松山市内の詳しい地図などは、坊ちゃんカラクリ時計近くの観光案内所で入手することが出来る。このカラクリ時計近くにバイクを止めているライダーも多かった。(ツーリングマップル中国・四国版107頁頁参照)
温泉入浴後は道後商店街を散策し、取り敢えず松山銘菓のタルトを買って帰った。

4.道後温泉から徳島へ

 12時過ぎに道後温泉を出発。高速道路(松山道)に入る前にどこかで昼食を取ろうということになった。
 国道11号線を走っていると、先頭を走っていた車組の運転手Heavenがマクドに入ると見せかけウィンカーを出したが、それはすぐフェイントであることがわかった。私がマクド好きであるということを逆手に取ったいたずらである。YUKIにもそれはすぐにわかったようだ。

 結局車組はモスバーガーを選んで駐車場に入ったのであるが、モスの手前に回転寿司屋(キトキト寿司・・・隠居によると有名な回転寿司屋らしい。大阪では見たことがないのだが。)があることを発見。車とバイクをモスの駐車場に止めたまま、回転寿司屋に入ることにしたのであった。なんとも場当たり的な集団である。
 店内に入ると、「ゴ−ルデンウィーク中は45分以内とさせていただきます」という張り紙があったが、私達が入ったときは店内にはほとんど客がいなかった。その割に回転している寿司の数が多かったので、「発掘あるある大辞典」の定説を当てはめると、人がいないときでも回転している寿司の数が多い店は良くない、ということが当てはまるのではないかと思った。

 食後は国道11号線を東へ、松山道いよ小松ICを目指して進む。2車線で山間を抜ける道路で峠越えや適度なワインディングがあり、景色もそこそこ楽しめた。松山道に入り、石鎚山SAに到着したのは14時であった。ここのSAにはハイウェイオアシスというSAの施設を大きくしたような施設が併設されている。

 次の休憩地点を吉野川SAに設定し(石鎚山SAから約80キロ)、いざ高速走行を開始。松山道及び徳島道は大部分が対面通行の高速道路であり、所々に追い越し車線が現われるという高速道路である。全線渋滞もなくスムーズに流れている。松山道川之江ジャンクションから川之江東ジャンクションまでのわずか2キロ強の間が高知道となり、川之江東ジャンクション以西が徳島道となる。山間部を淡々と走る道路である。時間的に余裕があれば徳島道に沿って走る国道192号線を吉野川沿いに走ってみたかった。

 15:30に吉野川SAに到着。バイクを降りるとさんさんと太陽が照り付けてとても暑かった!このSAにもハイウェイオアシスが併設されており(「吉野川ふれあい館」)、こちらの方が巨大で賑わっていた。なんとここには日帰り温泉施設もあった!!建物の2階のオープンカフェ風レストランでは、牛の丸焼きが実演されていた。ここからは吉野川を見渡すことができるようになっている。

 さて、最終的な休憩地点を上板SA(吉野川SAから約50キロ)に設定し出発。17時前に上板SAに到着。飛行機で徳島入りしたOsamuとバスを利用したMichakoは、既に徳島市内のホテルに到着していることを確認し、すぐに出発。徳島ICを出て国道11号線へスイッチし徳島市内へ向かう。ちなみに、いよ小松から徳島までの通行料は3,000円であった。

 徳島市内へ向かう国道11号線は片側3車線で交通量の多い道路である。過去にも何度か走ったことがあるが、結構ねずみ捕りが多いので目立つ走りは控えられた方が良いでしょう。

 今晩の宿泊先は、明日の披露宴会場のあるJR徳島駅ビルのホテル。ツーリングで利用するにはちょっと場違いなホテルであると思ったが、バイク用の駐車スペースに案内してもらったところ、TDMを発見。他にもツーリングで来た人が泊まっているようであった。

 ホテルのロビーでOsamu、MichakoそしてKawasakに勤めているKYさん(偶然立ち寄ってもらった)の出迎えを受けた。

 その夜は、新郎(予定者)を呼び出し、市内の居酒屋で前祝をしたのであった。私はすぐに酒がまわってしまい、ホテルに戻ったらバタンキューであった。

(つづく)