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3泊4日南東北ツーリング日記

By Akiyo


芸のないタイトルで恐縮ですが、ツーリング中の出来事、感じたことをつらつらと書いてみたのでお暇なときにどうぞ・・・。

1998年9月12日(土) 

予定より1時間早い朝4:20出発。久喜ICから(なぜ浦和からじゃないかと言うと、勿論高速代を節約するため)東北道を一路宮城県白石ICへ。

さすがに夜明け前の高速走行は寒い寒い。レインパンツでもはくか、と思いSAでふと見ると、閉めたはずのバッグのサイドポケットが開き、あったはずのレインパンツが無い!

自分の不注意と寒さを嘆きつつ、走っていると、今度は急にエンジンが止まってしまった。

慌てて路肩に止めたが、もうちょっと走るだろうと思っていたのに、ガス欠。

あ〜恐かった。どうも幸先よくないなぁと思いつつ、蔵王のふもと、遠刈田温泉へ。

250円の共同浴場を見つけ、入ることにした。

見ると、脱衣場に「熱湯なので注意」と書いてあり、中へ入ると「熱い湯」と「ぬるい湯」2つの浴槽。

ぬるいとは言え、最初は飛び上がるほど熱くて、熱い湯はほんとに「熱湯」。

でも、浸かっていると眠気も手伝ってなんともい〜気分。温泉ってどうしてあんなに幸せなんでしょうね。

おにぎりと露天の果物売りのおばあさんから貰った梨の朝食を済ませ、蔵王エコーラインへ。

想像以上に良い道と景色を堪能。天気にも恵まれて一気に夏を取り戻した気がした。

蔵王の御釜(快晴。でもここは摩周湖のように「見えたら婚期を逃す」とかいうジンクスは無し)や刈田岳をのんびりまわり、下山。

空きっ腹をなだめながら蔵王温泉大露天風呂へ。

ここは山の中の川沿いにあるのだが、お風呂に降りていく石段から男湯が丸見えで、ちょっとびっくり。

まあいいお風呂だったけど、湯上がりに食べた玉こんにゃくのおいしさの方が印象深いです・・・。

温泉に2つ入って満足したところで、さあ次はどこへ・・・と、地図を見ると「整備されている」林道が目に入った。

「所々荒れている」らしいが、多少なら大丈夫でしょう、と言うことで南蔵王林道へGO。山道が急ながらも最初は割と走りやすく、「楽勝やー」と鼻歌まじりだったが、カーブを曲がったとたん深くなっていた砂利にバランスを崩し、左側に転倒。

幸いすぐにオフ車乗りが来てバイクを起こしてくれ、再度出発!と思ったのだが、砂利から抜け出せ
ずに今度は右側に・・・。

そして起こしてくれたお兄さんはもう行ってしまった・・・

確か入り口に「入山者は熊に注意」って看板があったっけ・・・。

日が傾いてきたしお腹もすいてきたが必死に起こそうとしても傾斜のせいで起きない。

誰か〜助けて〜と焦っていたら、下から天の助けがKDXに乗ってやってきた! 

「慣れないうちは一人で来ない方がいいですよー」と言われながら起こしてもらい、今度こそ出発。

クラッチレバーの先が折れたものの、幸い他は無傷。あまりの遅さにKDXからもおいて行かれた私は、16キロの下りダートを約1時間かけて降り(情けなや・・・)、夕日の蔵王を見つめつつ、「2度と1人でダートには来ないからね」とセローと約束したのであります。

9月13日(日) 

7時頃ユースを出発。夕日もいいけど朝日の蔵王の山々も良かった。

日本ってほんとに山深い国なんだなあと実感。

長老湖、七ヶ宿ダムに寄り、しばらくぼーっとする。

ダムの近くの道の駅で米沢から来たビッグバイク乗りのご夫婦とおしゃべり。

2人でちょこっと走りに来て、8時前に戻って育児をしなくてはいけないとのこと。ちょい乗り
でこんなすてきな所に来られるなんて、うらやましいなぁ。

喜多方でおすすめのラーメン屋情報を聞き出してお別れした。

その後、飯坂温泉を目指して山越えをするべく白石国見線を行くと、なんとこの前の大雨で通行止めになっている。そのほかの細ーい道も当然のように土砂で埋まっているらしい。

どうしようかと相談しがてら、小さい商店(地域のなんでも屋さん)に入ってお茶をごちそうになっていると、お客の1人が「バイクなら行けるから行ってみな」と断言し、では・・・と通行止めの看板をどけて出発。

所々土砂が残り、クレーンが止まっていたがなんとか山越え成功。

飯坂温泉では7つの共同浴場の内、湯元である鯖湖湯へ。入湯料100円。

地元のおばちゃんたちに混じって観光客らしき子連れのヤンママたちがいた。脱衣場と浴場の間に壁が無く、開放的な感じ。

が、お湯に手を浸けてみるとものすごい熱さ。シャワ無く、みーはんな浴槽の湯を平気で頭からかぶったりしている。

うぅー入れないーとお湯に足を入れたり出したりしていると、地元の方がホースを引っ張ってきて少しうめてくれた。

埼玉にしばらく住んでいたというその方と話をしながらも入ろうと努力したが、結局膝までしか入れずに断念。熱すぎて、体に良いのかちょっと疑問?

出ると、キャンプツーリングをしているアフリカツインの人がいてテント生活の楽しさ、苦労などを語ってくれた。私もそのうちテント欲しいなあと思っているので参考になりました。

フルーツラインから、磐梯の有料道路を通らずに115号線へ。

途中土湯温泉があったが、のぼせ気味だったので寄らず。115号線もとても良い道。裏磐梯の景色も素晴らしい。

そこからレークラインという有料道路で五色沼周辺へ。レークラインは「なぜ有料??」と思える道。

景色も道もあまり良くなかった。五色沼は16年くらい前に来たときと変わらずきれいだったが、家族連れ、子供集団であふれていて、早々に桧原湖へ退散。磐梯山をバックに見る桧原湖 は、人も少なく、良い感じでした。

そこで今日初めての食事?(リンゴ半分)。なぜか1人で走っていると、お金がもったいないのもあるけど、止まって食べる時間ももったいなく感じてしまうんですよね。

その後ラーメンと蔵の町喜多方へ。

ラーメンはぜひ食べねばっと思ったものの、着いたのが3時頃、今食べたらせっかくのユースのご飯が食べられなくなる・・・と思い、明日また来ようということで、喜多方の町をうろちょろと散策。

でも、喜多方に対してかなり期待していた私は、ちょっと期待はずれでますますひもじさをつのらせてしまった。

それからはたんぼの中の一本道を走ってユースのある会津高田へ。

ユースで出会った人どうしが手作りで建てた宿で、日本の正しい田舎風景の中にあり、とても居心地が良かった。

9月14日(月) 

夜遅くまでしゃべったり本を読んだりしていたため、朝10時頃起床。

ラーメンを食べに喜多方に行こうかと思っていたが、「今日はのんびりしよう」と決め、隣の会津若松まで行くことに。

言わずと知れた白虎隊の町。まずは昼寝をしに鶴ヶ城へ。

これが盛岡だったら石川啄木の世界やなあと思いつつ(来不方のお城の草に寝ころびて・・って)、石垣の上の草で1時間ほど昼寝。その後、白虎隊自刃の地飯盛山へ。

地名にも白虎町とか、白虎通りというのがあり、悲劇の白虎隊はこの地のシンボルなんだなぁと感じた。

町を離れて猪苗代湖へ。日本で4番目に大きい湖。本当は林道にも行くつもりだったが、大 雨で通行止めになったらしいのと、これ以上転けたくないなあというのとで断念。

なんだか人恋しくなってしまったので、早々に宿に引き上げてきてしまった。

そうそう、途中に「タンスに魚を入れないで下さい」という家具屋の看板があって、シュールな?感覚に思わずカメラのシャッターをきった。

宿に帰ると、蔵王のユースで同宿した定年退職後のご夫婦がいて、偶然の再会に驚いたり喜んだりした。

こういうことがあるから旅って面白い。

9月15日(火) 

台風接近中とのニュースを聞き、早めに出発。

朝は晴れていたので那須にでも寄って行こうと思っていたら、すごい早さで天気が崩れ始め、那須を通り過ぎる頃には大雨。
  

「那須温泉郷入り口」という看板を横目にひたすら帰るだけの日になってしまった。

落とし物有り、ダートごけ有り、大雨有りのツーリングでしたが、最終日以外の3日間は真夏のような天気に恵まれ、晴れ女の幸せをかみしめておりました。でもやっぱり喜多方ラーメンを食べなかったのが心残りです。

ツーリング中節食していた分、帰ってきてから食べまくっている今日この頃です。

(By Akiyo)

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